20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。
実は僕、スーパーやリカーショップの棚の前で、見たことのないラベルを目にするとつい足が止まってしまいます。
そして、似たような琥珀色の瓶が並んでいても、よく見るとスタイル名がまったく違う、そんな小さな発見に、僕は今でもわくわくします。
最初は名前の多さに圧倒されていましたが、いくつかの系統で覚えると、思っていたよりずっと整理しやすいことに気づきました。
この記事では、クラフトビールのスタイル(種類)を大きな2系統から整理し、代表的なビアスタイルの違いを早見表と実飲経験を交えてお伝えします。
- クラフトビールの大分類「エール系」「ラガー系」の違い
- 代表的なビアスタイルの早見表
- エール系・ラガー系それぞれの代表スタイルの特徴
- 似ていて迷いやすいスタイルの比較
- 初心者がまず試すべき代表スタイル
※この記事はお酒に関する内容です。20歳未満の方の飲酒は法律で禁止されています。
飲酒運転はおやめください。妊娠中・授乳中の方もご遠慮ください。
結論:クラフトビールは「エール系」と「ラガー系」の2系統で覚えれば迷わない

スタイルの名前が多すぎて、お店の棚の前でいつも固まっちゃうよ…。全部覚えなきゃダメ?
クラフトビールには100種類以上のビアスタイルがあると言われていますが、覚え方はそれほど難しくありません。
すべてのスタイルは、使う酵母の種類と発酵温度によって、大きく「エール系」と「ラガー系」の2つに分けられます。
- エール系:常温に近い温度で短期間発酵させる「上面発酵酵母」を使う。香りが華やかで個性が出やすい
- ラガー系:低温でじっくり発酵させる「下面発酵酵母」を使う。雑味が少なく、すっきりとした飲み口になりやすい
酵母と発酵温度で2つに分かれるんだね!それなら覚えられるかも!
クラフトビールはエール系が中心ですが、ピルスナーのようなラガー系の人気スタイルも数多くあります。
まずはこの2系統を軸に置くと、銘柄棚の前で迷う時間がぐっと減ります。
早見表:代表的なビアスタイル一覧


実際にBeerDBへ登録した銘柄をもとに、代表的なビアスタイルをまとめました。
| 系統 | スタイル名 | 代表銘柄例 | ABV(度数) | IBU(苦味指数) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| エール系 | ペールエール | 伊勢角屋麦酒 ペールエール | 5.0% | 35 | 柑橘香るバランス型エール |
| エール系 | IPA(インディア・ペールエール) | インドの青鬼 | 7.0% | 60 | 強い苦味と香りが主役 |
| エール系 | ホワイトエール | 水曜日のネコ | 5.0% | 11 | 柑橘とスパイス香る小麦ビール |
| エール系 | ヴァイツェン | 河内乃えーる ヴァイツェン | 5.0% | 15 | 小麦のやさしい甘みとフルーティーさ |
| エール系 | ケルシュ | ONE’s BREWERY KLS | 5.0% | 20 | フルーティーで軽やかな淡色エール |
| エール系 | ゴールデンエール | サンクトガーレン ゴールデンエール | 5.0% | 20 | 軽やかで爽快な淡色エール |
| エール系 | ブラウンエール | サンクトガーレン 北鎌倉の恵 | 5.5% | 20 | 麦の甘みと香ばしさを楽しむ濃色ビール |
| エール系 | スタウト | 箕面ビール スタウト | 5.5% | 32 | ロースト麦芽の黒ビール |
| ラガー系 | ピルスナー | COEDO 瑠璃 -Ruri- | 5.0% | 25 | すっきり爽快、王道の金色ビール |
| ラガー系 | アンバーラガー | COEDO 紅赤 -Beniaka- | 7.0% | 20 | 香ばしく甘みのある赤銅色ビール |
| ラガー系 | デュンケル | 八ヶ岳ビール タッチダウン デュンケル | 6.0% | 20 | 麦の甘み豊かな濃色ラガー |
| ラガー系 | ドルトムンダー | ベアレン醸造所 クラシック | 6.0% | 20 | 麦芽のコクを楽しむ濃色ラガー |
表のIBUとかABVって、なんの数字なの?
IBU(International Bitterness Units、苦味の数値指標、高いほど苦い)とABV(アルコール度数)は、同じ系統の中でも銘柄ごとに差があります。
表はあくまで代表銘柄1本の値なので、同じスタイル名でもブルワリーによって個性は変わる、という前提で見てもらえればと思います。
参考:インドの青鬼(ヤッホーブルーイング公式)/COEDO瑠璃(公式)/COEDO紅赤(公式)/伊勢角屋麦酒 ペールエール(公式)/木内酒造公式/サンクトガーレン公式/ONE’s BREWERY公式/大阪渋谷麦酒公式
エール系の代表スタイルと違い


ここからは、少し細分化してエール系の代表スタイルについて解説していきます。
ぅん〜クラフトビールファンは、エール系を好きな人が多いような気がしますね。
ペールエールとIPA(インディア・ペールエール)
ペールエール系は、ホップ由来の柑橘っぽい香りとほどよい苦味が特徴のスタイルです。
その中で、伊勢角屋麦酒 ペールエールはABV5.0%・IBU35で、香りと苦味のバランスが取れた、食事にも合わせやすい1本。
そしてIPAは、ペールエールよりもさらにホップを効かせ、苦味と香りを強く主張させたスタイルだと言われています。
実際にホップを2倍、3倍と多く使っていたりするとブルワリーの方からお話を聞いたことがありました。
身近に手に入りやすい銘柄の例をあげると、インドの青鬼(ヤッホーブルーイング)はABV7.0%・IBU60で、表内のどのスタイルよりも苦味の数値が高く、クラフトビールらしい個性をしっかり感じたい方に向いています。
IBU60って、早見表の中でダントツの数字だね!
ホワイトエールとヴァイツェン
次にホワイトエールとヴァイツェン。
どちらも小麦麦芽を使った白っぽい色合いのビールで、苦味が控えめなのが共通点です。
水曜日のネコ(ヤッホーブルーイング)はベルジャンホワイトというスタイルで、オレンジピールとコリアンダーの爽やかな香りが特徴です。
ABV5.0%・IBU11と、表の中でも苦味が最も穏やかな部類です。
河内乃えーる ヴァイツェン(大阪渋谷麦酒)は、バナナやクローブを思わせる香りと小麦のやさしい甘みが持ち味で、ABV5.0%・IBU15です。
見た目はよく似ていますが、ホワイトエールはオレンジピールやコリアンダーなどの副原料を使うことが多く、ヴァイツェンは小麦麦芽と専用の酵母由来の香りが個性になっている、という違いがあります。
ケルシュ・ゴールデンエール・ブラウンエール・スタウト
その他にもエール系は、スタイルがたくさんあります。
これらのスタイルも代表的なので、お店やレストラン、バー等で目にすることもあるでしょう。
- ケルシュ
エール酵母を使いながら、ラガーのように低温でじっくり仕上げる「ハイブリッド」なスタイル。ONE’s BREWERY KLSはABV5.0%・IBU20で、フルーティーかつ軽やかな飲み口です - ゴールデンエール
淡色で軽やかな、いわば「エール版の王道入門スタイル」。サンクトガーレン ゴールデンエールはABV5.0%・IBU20 - ブラウンエール
麦芽由来の甘みと香ばしさが持ち味の濃色エール。サンクトガーレン 北鎌倉の恵はABV5.5%・IBU20 - スタウト
ロースト麦芽を使う黒ビールの代表格。箕面ビール スタウトはABV5.5%・IBU32で、コーヒーやチョコレートを思わせる香ばしさがあります
ラガー系の代表スタイルと違い


日本でとても馴染みのあるラガー系ですが、エール系より多くはないんです。
こちらも代表スタイルを解説していきますね。
ピルスナーとアンバーラガー
ピルスナーは、大手ビールにも多く採用されている黄金色・すっきり系のスタイルです。
COEDO 瑠璃 -Ruri-はABV5.0%・IBU25で、澄んだ金色と炭酸のキレが持ち味です。
アンバーラガーは、ピルスナーよりも色が濃く、麦芽の甘みと香ばしさを感じやすいスタイル。
COEDO 紅赤 -Beniaka-はABV7.0%・IBU20で、赤銅色の見た目から「紅赤」という名前がついています。
デュンケルとドルトムンダー
デュンケルとドルトムンダーは、どちらも麦芽のコクと甘みを感じやすい濃色のラガーです。
八ヶ岳ビール タッチダウン デュンケルはABV6.0%・IBU20、ベアレン醸造所 クラシック(ドルトムンダー)はABV6.0%・IBU20と、スペック上はよく似ています。
ここで1つ注意点があります。
色が濃いからって、黒ビールだと思ったら大間違いなんだよ!
デュンケルやドルトムンダーは色が濃いラガーですが、ロースト麦芽を使う黒ビール(スタウトなど)とは原料も製法も別物です。
濃色=黒ビールと思い込むと、味のイメージを誤解してしまうので、「濃色ラガー」と「黒ビール(濃色エール)」は分けて考えるのがおすすめです。
似ていて迷いやすいスタイルの比較


IPA vs ペールエール
どちらもホップの香りを楽しむエール系のスタイルですが、苦味の強さの度合いが大きく違います。
表の例で比べると、ペールエール(伊勢角屋麦酒 ペールエール、IBU35)に対して、IPA(インドの青鬼、IBU60)はおよそ1.7倍のIBUです。
「ホップの香りは欲しいけれど苦すぎるのは苦手」という方はペールエールから、「しっかりした苦味と香りを楽しみたい」という方はIPAから試すと、好みに合いやすいと思います。
ピルスナー vs デュンケル
どちらもラガー系ですが、色と麦芽の使い方が異なります。
ピルスナーは淡色麦芽を使い、すっきりとした苦味とキレを楽しむスタイルです。
デュンケルは色の濃い麦芽を使い、麦芽そのものの甘みとコクを楽しむスタイルです。
繰り返しになりますが、デュンケルは「濃色ラガー」であって、スタウトのような黒ビールとは別の系統なので、混同しないように覚えておくと安心です。
地ビールとの違いは?


「クラフトビール」と「地ビール」の違いが気になった方もいるかもしれません。
それ、気になってた!地ビールとクラフトビールって、何が違うの?
実はこの2つに法律上の違いはなく、どちらも同じビールを指すことが多い言葉です。
くわしい経緯や業界団体の定義は、別記事「クラフトビールとは?地ビールとの違い・特徴・魅力を解説」で詳しく解説しています。
初心者がまず試すべき代表3スタイル


スタイルの数に圧倒されてしまう方のために、僕が最初に「これなら系統の違いがわかりやすい」と感じた3つのスタイルを紹介します。
① ホワイトエール(エール系・甘め)
苦味がほとんどなく、柑橘やスパイスの香りが華やかなので、ビール特有の苦さに身構えなくて済みます。
水曜日のネコは、僕が最初にエール系の入り口として勧められた1本でした。
② ピルスナー(ラガー系・爽快)
ラガー系の代表として、すっきりとした飲み口を体験できます。
大手ビールに近い感覚で飲めるので、「ラガーってこういう味なんだ」という基準ができます。
③ ペールエール(エール系・軽い苦味)
ホワイトエールより一段苦味が強く、IPAより穏やかな、ちょうど中間のスタイルです。
エール系の苦味に少しずつ慣れていくのにちょうどいいと感じました。
この3つを順番に飲み比べると、「エール系とラガー系で香りの方向性が違う」「苦味は段階的に強くなる」という感覚がつかみやすくなります。
順番に飲むだけで、エールとラガーの違いを体験できちゃうんだね!
銘柄ごとの詳しい選び方は、別記事「クラフトビールは飲みやすい?初心者向けの選び方とタイプ別おすすめ」でタイプ別に紹介しています。
よくある質問
Q. クラフトビールのスタイルはいくつあるの?
A. 業界全体では100種類以上のビアスタイルがあると言われています。
すべてを覚える必要はなく、まずは「エール系」「ラガー系」の2系統で大きく整理するのがおすすめです。
Q. エールとラガーの違いは何ですか?
A. 使う酵母の種類と発酵温度の違いです。
エールは常温に近い温度で短期間発酵させる上面発酵酵母、ラガーは低温でじっくり発酵させる下面発酵酵母を使います。
Q. 同じ「IPA」でも、商品によって苦味がかなり違うのはなぜですか?
A. ホップの量や種類、仕込み方がブルワリーごとに異なるためです。
表内の例でも、インドの青鬼はIBU60と、ペールエール(IBU35前後)の1.7倍ほどの値になっています。
Q. デュンケルは黒ビールですか?
A. いいえ、デュンケルは「濃色のラガー」で、スタウトのような黒ビール(濃色のエール)とは別の系統です。
色は似ていますが、原料も製法も異なります。
まとめ


クラフトビールのスタイルは数こそ多いものの、まず「エール系」「ラガー系」の2系統で整理すると、迷いがぐっと減ります。
そこから、早見表のIBU(苦味)とABV(度数)を目印にすれば、自分の好みに近いスタイルを見つけやすくなります。
最初の一歩としては、ホワイトエール・ピルスナー・ペールエールの3つを飲み比べてみるのがおすすめです。
この記事が、棚の前で迷う時間を少しでも楽しい時間に変えるきっかけになれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。 それでは、カンパーイ!
この記事の情報は2026年6月現在のものです。









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